エルメスのボリードを検討するとき、多くの方がまず戸惑うのが、ボリードとボリード1923という二つのラインの存在ではないでしょうか。ハッキリと区別されて紹介されることは多くない一方、実は同じボリードという名前でありながら、サイズ展開やデザインの細部も異なります。ボリードのサイズ選びは、まずどちらのライン(クラシックか1923か)を選ぶかを決めてから考えると、ぐっと整理しやすくなります。今回はボリードのライン選びとサイズ選びについて、順を追ってご紹介したいと思います。
ボリードの歴史や素材・カラー展開については、以前こちらの記事で詳しくご紹介しています。あわせてご覧いただけると幸いです。
まずは二つのラインの違いから

サイズの話に入る前に、クラシックなボリードとボリード1923、それぞれの特徴を押さえておきましょう。

ボリード(クラシック)は、いわゆる従来から展開されているモデルです。最大の目印は、フロントに縫い付けられた楕円形のマカロンタグ。これは旅行バッグの名残であるネームタグで、ボリードらしさを象徴するパーツといえます。
サイドにはポケットを模したステッチ装飾があしらわれ、ハンドルは1923よりも長めに設計されています。主なサイズ展開は27・31・35です。
ボリード1923は、誕生年である1923年当時のデザインを復刻したモデルです。2017年前後から販売が始まり、2021年に25サイズが加わって現在の展開になりました。
マカロンは付いておらず、サイドのステッチ装飾も省かれ、ハンドルもクラシックに比べて5〜7cmほど短めの設計。全体としてミニマルで現代的な佇まいにまとまっています。サイズ展開はミニ(18cm)・25・30・45です。
復刻という位置づけではあるものの、エルメス公式サイトを見ると現在は1923がメインとなっているようです。小ぶりなサイズが揃っている点も、近年のトレンドに合っているといえるでしょう。
| クラシック | 1923 | |
|---|---|---|
| マカロン | あり | なし |
| サイドのステッチ装飾 | あり | なし |
| ハンドル | 長め(腕にかけやすい) | 5〜7cm短め |
| ファスナー | 標準的な開き | 下半分以上まで伸び大きく開く |
| 内ポケット | 1つ | 2つ |
| サイズ展開 | 27 / 31 / 35 | ミニ(18)/ 25 / 30 / 45 |
※クラシックボリードには上記のほか、21や41、45といったサイズも過去に展開されており、中古市場で見かけることがあります。
ラインを決める3つの視点
ここからはライン選びに焦点を当てていきましょう。まずは次の3つの視点から考えてみてください。

マカロンはボリードらしさの象徴でもあり、クラシックを選ぶ大きな理由になります。エルメスのバッグらしいアイデンティティーを大切にしたい方は、マカロン付きのクラシックに惹かれる方も多いのではないでしょうか。
一方、装飾を削ぎ落としたシンプルな表情を好む方には、1923のミニマルさが心地よく映ることでしょう。同じフォルムでも、マカロンとステッチの有無で受ける印象はかなり異なってきます。

現実的には、これが最も大きな判断材料かもしれません。
18cmや25cmといった小ぶりなサイズを求めるなら、選択肢は1923に絞られます。逆に35cmのボリードを探すなら、クラシック一択です。27cmと30cm、31cmあたりのミドルレンジで迷っている場合は、両ラインが競合することになります。

クラシックはハンドルが長めのため、手に提げたときに余裕があり、腕にかけることもできます。1923は5〜7cmほど短いぶん、手で持つ姿がすっきりとまとまります。腕を通して持ちたい方には、クラシックのほうが使いやすいでしょう。
あわせて、機能面にも違いがあります。1923はファスナーがバッグの下半分以上まで伸びており、開口部が大きく開くのが特徴。内ポケットの数も、クラシックが1つなのに対して1923は2つと、収納の使い勝手が見直されています。
数値にすればわずかな差ではありますが、日常的に持つとなると意外に効いてくるポイントです。可能であれば実際に手に取って、しっくりくるほうを確かめてみてください。
クラシックのサイズを選ぶ

もしもラインがクラシックに決まったら、サイズは27・31・35から選ぶことになります。
ボリード27は、クラシックの中で最もコンパクトなサイズです。長財布、スマートフォン、ポーチ、500mlペットボトルまで無理なく収まり、デイリーバッグとして不足のない収納力があります。
丸みを帯びたフォルムが最も愛らしく出るサイズでもあります。日常のほとんどのシーンを一本でカバーできるため、迷った場合はこのサイズがおすすめです。

ボリード31は、27よりひとまわり大きなサイズです。A4サイズの書類やタブレットも収まるため、仕事でも使いたい方に向いています。
ただし収納力が増すぶん、荷物を詰め込むとフォルムが崩れやすくなる点には注意が必要です。

ボリードはもともと柔らかい素材が多く用いられるコレクションですので、ゆとりを持って使うほうが美しさを保てます。
ボリード35は、旅行や大荷物の日に頼れる大きめサイズです。存在感がありメンズにも人気ですが、日常使いにはやや持て余す場面もあるかもしれません。用途がはっきりしている方向けの選択肢といえるでしょう。
ボリード1923のサイズを選ぶ

1923を選んだ場合は、ミニ・25・30・45から選ぶことになります。

ボリード ミニは18cm前後。ミニウォレットやスマートフォン、リップ程度が収まる大きさで、実用というよりコーディネートのアクセントとして輝く一本です。近年のミニバッグ人気を背景に、需要が高まっているサイズでもあります。

ボリード1923の25は、コンパクトながら日常の荷物が収まる絶妙なサイズです。ミニでは物足りないけれど、大きすぎるバッグは避けたい。そんな方にちょうどよく収まります。
1923のミニマルなデザインとも相性がよく、洗練された印象にまとまります。1923らしい軽やかさと、日常の実用性のバランスが最も取れているため、1923で迷った場合はこのサイズが安心です。

ボリード1923の30は、A4も視野に入る収納力を持つサイズです。クラシックの31に近い使用感でありながら、マカロンのないすっきりとした佇まい。仕事でも使える大きさを、現代的なデザインで持ちたい方に向いています。
ボリード1923の45は、約幅45cm×高さ37cm×奥行23cmという旅行向けの大型サイズです。流通量は限られますが、大きめのボリードを1923のデザインで探している方には有力な選択肢になります。
結局どこから考えればいいのか

ここまでの内容を、選び方の順序として整理しておきます。
とても小さいバッグが欲しいならミニ、日常使いの標準サイズなら25か27、仕事でも使うなら30か31、旅行にも使うなら35か45。
ミニと25、45は1923のみ、35はクラシックのみ。競合するのは30と31の帯です。
マカロンやステッチの有無、ハンドルの長さといったデザインの好みで最終決定。ここまで来れば、選択肢は自然と一つに絞られているはずです。
サイズから入って、ラインで確定する。この順番で考えると、ボリード選びは整理しながらスムーズに進められるでしょう。
価格と相場について

ボリードは、バーキンやケリーと比べると手に取りやすい価格帯から検討できるコレクションです。ファーストエルメスとして選ばれる方が多いのも、この点が大きいといえるでしょう。
中古市場での傾向としては、ミニと25の小ぶりなサイズが近年特に堅調に推移しています。サイズ27も日常使いのしやすさから安定した需要があり、状態のよい個体は動きが早い印象です。

定番カラーのエトゥープやノワール、ゴールドなどと組み合わせておくと、将来的な価値の面でも安心感があるといえるでしょう。
まとめ

ボリードのサイズ選びは、他のコレクションと違ってラインの選択が含まれるため、少し複雑に感じられるかもしれません。
しかしながら整理してみれば、判断すべきことは多くありません。どのくらいの大きさが欲しいか。マカロンのあるボリードらしさを取るか、1923のミニマルさを取るか。これらが決まれば、答えは自ずと見えてくることでしょう。
100年前に生まれたバッグが、姿を変えながら今も選ばれ続けている、そんな歴史ごと纏えるのも、ボリードならではの愉しみではないでしょうか。
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FREQUENTLY ASKED QUESTIONSよくある質問
ボリードとボリード1923の違いは何ですか?
主な違いは5点です。①フロントのマカロン(楕円のネームタグ)はクラシックにはあり、1923にはなし。②サイドのステッチ装飾もクラシックのみ。③ハンドルは1923が5〜7cmほど短め。④ファスナーは1923がバッグの下半分以上まで伸び大きく開く。⑤内ポケットはクラシックが1つ、1923が2つです。
ボリードのサイズはどう選べばいいですか?
まず欲しいサイズ感をおおまかに決め、次にそのサイズ帯にどちらのラインがあるかを確認し、最後にデザインの好みで決める、という順番がおすすめです。ミニ・25・45は1923のみ、35はクラシックのみ。30と31の帯だけが両ライン競合します。
クラシックボリードで迷ったらどのサイズがおすすめですか?
27がおすすめです。長財布、スマートフォン、ポーチ、500mlペットボトルまで無理なく収まり、日常のほとんどのシーンを一本でカバーできます。丸みを帯びたフォルムが最も愛らしく出るサイズでもあります。
ボリード1923で迷ったらどのサイズがおすすめですか?
25が安心です。ミニでは物足りないけれど大きすぎるバッグは避けたい、という方にちょうどよく収まるサイズで、1923らしい軽やかさと日常の実用性のバランスが最も取れています。
A4書類が入るボリードはどのサイズですか?
クラシックの31、または1923の30が該当します。クラシック31はA4サイズの書類やタブレットが収まり、1923の30もA4が視野に入る収納力を持ちます。ただし収納力が増すぶん、荷物を詰め込むとフォルムが崩れやすくなる点には注意が必要です。
中古市場で相場が堅調なボリードのサイズは?
ミニと25の小ぶりなサイズが近年特に堅調に推移しています。サイズ27も日常使いのしやすさから安定した需要があり、状態のよい個体は動きが早い傾向です。定番カラーのエトゥープやノワール、ゴールドと組み合わせておくと、将来的な価値の面でも安心感があります。